「期間固定型」ローンの固定期間は何年がいいの?
A.固定期間の長さによって住宅ローンの金利とリスクは変わります
変動型・固定型の両方の特徴を持つのが期間固定型ローンです。そのため選ぶ基準がわかりにくいタイプです。どんな場合にこの金利タイプが適しているか、また固定期間は何年を選べばいいか、仕組みや特徴をみていきましょう。
期間固定型とは?
銀行の住宅ローン情報では「5年(固定)」「10年(固定)」などの表記を見かけることが少なくありません。これらの数字は住宅ローンの固定金利特約期間と呼ばれ、借り入れから一定期間(5年固定であれば5年間)の金利が借入時から変動しないことを意味しています。
固定金利特約期間が終了したあとの金利は、原則的に変動金利となりますが、銀行によっては再び一定の固定期間を選択したり、残りの借入期間すべての金利を固定する全期間固定を選ぶこともできます。
固定期間の長さによって住宅ローンの金利とリスクは変わる
「固定期間選択型」の住宅ローンのメリットは、全期間固定型の住宅ローンよりも金利が低く、変動金利型よりも返済中の金利上昇リスクを抑えられる点。
ただし、これらのメリットは裏を返せば、固定金利特約期間終了後には金利が変動するリスクが残っており、金利の固定期間が設けられているぶん完全な変動金利型と比較すると金利が高めというデメリットにもなり得ます。
固定期間選択型の住宅ローンを賢く活用するために欠かせないのは、固定金利特約期間の選び方。たとえば、同じ35年の借入期間であっても、そのうちの何年を固定金利とするかで、金利や返済リスクが異なります。
固定期間はどうやって決める?
期間固定型の住宅ローンは、固定期間が1年~30年とさまざまです。固定期間が短いほど金利は低くなっていますが、金利だけでは選べないのが固定期間。では、どのような視点から選ぶとよいのでしょうか?
固定期間が短いもの
変動金利型を考えている人にとって、固定期間が1~5年と短いものは比較対象になるでしょう。変動金利型よりも低い金利の商品もありますので、チェックしてみましょう。
固定期間が長いもの
固定期間が10年以上と長いものは、全期間固定金利型との比較対象となるでしょう。金利上昇による影響はありますが、固定期間が長ければ、固定期間終了時の残高が少なくなっているため、変動金利や固定期間が短期のものよりはリスクは小さくなります。
ライフプランから選ぶ
ライフプランや家計の収支状況に合わせて選ぶのも一つの考え方です。固定期間を設けることで、家計に余裕がない時期は、住宅ローンの返済額が変動することを避けたり、返済額を少なくしたりすることが可能になります。将来のライフプランや今後の家計を想定して決めましょう。