借り換え時の審査基準とは?新規借入とは違う?

A.借り換え時と新規借り入れ時では審査基準が異なります

住宅ローンの借り換えでも、当然審査があります。別の銀行から借りて、現在借入中の銀行の住宅ローンを一括返済するのが住宅ローン借り換えなので、借り換え先の銀行の審査が必要です。
ここでは借り換え時の審査の基準について見ていきましょう。

新規借り入れ時の審査と借り換え時の審査が違う理由

不動産というものは、購入してから徐々に資産価値が減っていくため、借り換え時には、ローン残高に対して物件担保価値が不足している状態にになりやすくなっています。
そのため、借り換え時は、担保評価に関する審査は甘くするが、その分個人の信用の審査を重要視されるようになります。

借り換え時の重要な審査項目

完済時年齢

金融機関により異なりますが、完済時の年齢を80歳までに指定している金融機関最も多くなっています。

借入時年齢

20歳以上70歳までを指定している金融機関が多いですが、年齢が高いほど、審査が厳しくなります。

返済負担率

年収に対する、年間返済額の割合のことをいいます。一般的には、250~400万円未満は30%以内、400~600万円未満は35%以内、600万円以上は40%以内と、言われています。
例えば、年収400万円のかたなら、返済負担率は35%ですので、400万円×35%=約140万円となり、年間約140万円までの返済額なら借りられるということになります。

担保評価

住宅ローンを利用する際は、購入した土地、建物を担保にする必要があります。借り換えの際は、この担保にした「土地・建物」の評価が重要になります。建物の評価は、築年数と共に下がっていくのが一般的です。担保にした土地、建物の評価額よりも、借り入れ額の方が多かった場合、審査にとおらないこともありますので、注意が必要です。

健康状態

健康状態が重要な理由は、団体信用生命保険の加入が審査の条件となるためです。団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済中に、死んでしまったり、重い障害を抱えてしまった場合、保険会社が住宅ローン残高を支払ってくれる保険のことです。健康状態は、年齢とともに悪くなるのが一般的です。健康状態が悪い場合は、団体信用生命保険に加入できないことがあるので、要注意です。

勤続年数

1年~3年以上を、勤続年数の基準としている金融機関がほどんどです。転職間もないかたは、「転職理由」、「転職先の企業」が審査のポイントになります。勤続年数は短いけれど、業績のいい大きな会社に転職し、年収も上がっていれば融資可能と判断する金融機関もあります。

年収

新規で住宅ローンを利用するよりも、厳しくなるのが一般的です。年収の最低基準を、300万円~400万円にしている金融機関が多くなっています。

返済遅延

新規借り入れ時には、住宅ローンの返済実績というのはありません。しかし、借り換えじには現在借入中の銀行の住宅ローンの返済実績があります。現在の借入中の住宅ローン返済で返済遅延がある場合には、借り換え後も同じように返済が遅れてしまうリスクが高いと判断されてしまい、借り換え審査に通らなくなってしまうのです。

住宅ローンの借り換えを検討している方は、各社の住宅ローンをしっかり比較し、自身が金融機関の求める諸条件を満たし、かつ有利な条件で借り換える事ができる住宅ローンを見つけましょう。