ミックスローンってなに?

A.固定金利と変動金利など複数の金利タイプを組み合わせ、住宅ローン契約を結ぶこと

住宅ローンを組む際に、「変動金利にするか、固定金利にするか」で悩む方は多いでしょう。
借入当初の金利は、ほとんどの金融機関で変動金利の方が低く設定されていますが、「変動」と言われるだけに、現在の金利がずっと続く保証はありません。
一方の固定金利は、変動金利よりも金利は高くなるものの、借入期間中の金利が固定されているため、将来の金利動向によって総返済額が変わる恐れはなく、安心感があります。

どちらかに決めることが、どうしても難しいという場合は、変動金利と固定金利を組み合わせるミックスローンという選択肢があります。
ミックスローンの仕組みやメリット、注意点をみてきましょう。

ミックスローンの仕組み

ミックスローンとは、固定金利と変動金利など複数の金利タイプを組み合わせ、住宅ローン契約を結ぶことです。金利の組み合わせや比率は、自由に設定することができます。例えば、合計3,000万円の融資を受ける場合、「2,000万円を固定金利、1,000万円を変動金利」としたり、「1,500万円を固定金利、1,500万円を変動金利」などとすることができます。

ミックスローンのメリット

金利が上昇する局面では、固定金利は有利に、変動金利は不利になります。将来、金利が上昇した場合、変動金利を選択した人は金利変動のリスクをダイレクトに受けることになります。その際、ミックスローンを活用し固定金利で2,000万円、変動金利で1,000万円の融資を受けていれば、金利変動のリスクは3分の1に抑えることができます。

反対に、金利が下がった場合には、変動金利が有利に、固定金利は不利になります。そこで、変動金利で2,000万円、固定金利で1,000万円の融資を受けていれば、変動金利で借入れた部分で金利が下がったことによる恩恵を受けることができます。

ミックスローンのデメリット

住宅ローンは、契約1本ごとに印紙代や誌費用がかかります。ミックスローンを選択し契約を2つに分けると、2倍の諸費用がかかることになります。契約も複雑になるため、管理が大変ということもあるでしょう。

また、ミックスローンでは、金利変動のリスクを抑えることができる反面、金利変動による恩恵も少なくなります。今後、金利が低下局面に入った場合、固定金利と変動金利を同じ割合で融資を受けていた人は、変動金利のみで融資を受けた人と比較すると、利息削減のメリットは半減してしまいます。